展覧会レポートVol.6
2025年11月11日訪問
今回は、宇治市役所で開催されている展覧会「Garden ー林晃彦と志津川福祉の園ー」についてレポートします。

宇治市役所には庁舎2階のエレベーターをあがったところにアートスペースがあります。
2024年11月からこのアートスペースで宇治の作家の作品を展示する取り組みが始まりました。「Garden ー林晃彦と志津川福祉の園ー」展はその第2弾です。
第1弾の展示「尾上瑞紀展ー地球は人間だけが主役じゃないー」のレポートはこちらからお読みいただけます。 https://cocokoko.com/art_onouemizuki/
エスカレーターを上がると、開放的なスペースにゆったりソファが並べられ、壁面にたくさんの作品が展示されています。
スペース内には市役所に程近いカフェ”ゆめハウス”さんの出店が常設され、ドリンクを飲みながらゆっくり作品を楽しめます。

正面中央にあるのは、本展のフライヤーにも採用されている作品”音楽祭「しあわせのキッカケ」スマイル吹奏楽団”です。
やっぱり、フライヤーでみるより実物の方が圧倒的に生き生きと感じられ、陶器で作られた楽団一体一体の躍動感にもワクワクします。


この作品をつくっているのは、宇治市在住の林晃彦さんと社会福祉法人山城福祉会 志津川福祉の園のスタッフさんです。
通称”ひこさん”と呼ばれる林晃彦さん(以下、ひこさん)は、志津川福祉の園に通いながら陶芸などの仕事をしています。
ひこさんが作品を作る様子がスペース内に設置されたテレビ画面で放映されていました。

手の平にのる大きさの土を手際よく捏ね、指先や道具を使って瞬く間に形が出来上がっていきます。
見本を見ずに頭の中で描いたものを、下絵もなく直に土で立体化するのがひこさんの創作スタイルのようで、リクエストに応えて即興的に作品を作る様子もインタビュー映像で映されていました。
自分がイメージしたものを土で再現する楽しさが、ひこさんの表情や手の動きから感じられました。
先ほど、ひこさんと施設のスタッフさんとで作品をつくっていると紹介しました。
作品の造形はひこさんが行い、配色をひこさんとスタッフとで相談しながら決め、絵付けはスタッフさんがしているそうです。

本展では写真作品も展示されていました。
モデルは様々な景色の中にいる生き物の作品。撮影者は志津川福祉の園スタッフの田中秀興さん。2012年から撮り続けているそうです。

田中さんはひこさんのつくる生き物たちに魅力を感じ、色々なところへ連れて行くのだそうです。
行った先ではそこの風景と一緒に写真に収めます。写真集も発行したのだそう。

インタビュー映像からは、ひこさんとひこさんの周りにいる皆さんが、とても楽しそうに協働している様子が伝わってきます。
その雰囲気が作品に表れ、観ている私にも伝わってきて、飲んでいたコーヒーが空になる頃には私もふんわり楽しい気分になりました。
会期は2025年11月21日(金)までと、このレポート公開時点からあまり長くはありませんが、一息つきたい方にはおすすめの展覧会です。
文・写真:小松 紀子
展覧会「Gardenー林晃彦と志津川福祉の園ー」
https://www.city.uji.kyoto.jp/soshiki/50/89416.html
会期:2025年6月9日(月)ー11月21日(金)
開庁時間:平日 8:30ー17:15
※会期途中で一部展示替えあり
前期:2025年6月9日(月)ー 8月29日(金) わたしたちの庭
後期:2025年9月1日(月)ー 11月21日(金) 団居せん
会場:宇治市役所 庁舎2階エスカレーター前(宇治市宇治琵琶33番地)
入場料:無料
主催:宇治市
社会福祉法人 山城福祉会 志津川福祉の園
https://www.yamashiro.or.jp/institution/shizukawa/
宇治市役所
https://www.city.uji.kyoto.jp/

